徒然技術日記

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好きなことを仕事にするということ

この記事は SHIROBAKO Advent Calendar 2020 の15日目です.

今年は劇場版が公開されたと思ったのも束の間,その前後から他作品の公開延期や映画館の休館などが相次ぎ,周囲の状況も気にしながらいつ見に行けるのかとハラハラさせられた一年でしたね.今回はその劇場版から,丸川元社長のセリフについて考えてみたいと思います.

みゃーもりが思い悩んで丸川元社長に会いに行ったとき,みゃーもりに次のような言葉を投げかけます.

「好きなだけでは続けていけない。作ることで何をしたいのか考えないと。」

f:id:Nodaguti:20201214211941p:plain (画像は劇場版『SHIROBAKO』本予告より引用)

最初に劇場版を見たとき,最も印象に残ったのがこの言葉でした.

私は Web エンジニアとして働いていますが,もともとプログラミングを始めたのは13歳の時で,楽しさにハマってずるずる続けた結果そのまま仕事になってしまったパターンです.社内の目標設定でその四半期にやることは決定できても,数年後に自分がどうなっていたいのかという中長期な目標は曖昧で明確なものがありません.直近ではパフォーマンスチューニングに興味を持ち,ありがたいことにそれを専任でやるチームを任せてもらっています.楽しくて好きなことを自由にできる環境をいただいているのでとても幸せなことなのですが,そうであるからこそ丸川さんの「作ることで何をしたいのか考えないと」という言葉が深く刺さったのでした.

みゃーもりは TV アニメ24話で,「これからどうしたいのか」という問いに対して「アニメを作ることとアニメを作る人が好きだから,アニメを作り続けたい」という思いを発見しました.劇場版のこの言葉は,それをさらに一歩進めるものといえそうです.劇場版でのみゃーもりは入社6年目でラインプロデューサーを任され,厳しいことや辛いこともはじめの頃の比ではなく襲いかかってきます.そんなときに最後までやり抜く力を発揮するには,「好き」という気持ちだけでは足りず,「成し遂げたいこと」「届けたいこと」というより強く根源的な思いが必要だと諭してくれているのではないでしょうか.

「サービスを速くしてより快適な体験をユーザーに届けたい」「界隈で有名になりたい」「技術力を上げてたくさん稼ぎたい」... 「何をしたいのか」という部分は依然として私の中で定まりきっていないところがあります.常に目標に向かって走り続けるのは疲れてしまいますが,せめて「何をしたいのか」という軸だけでも引き続き探していきたいと思います.

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